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プロダクトデザイナーのデザイン思考ノート

ジェネラリストか起用貧乏か

新海誠監督の「秒速5センチメートル」をみました。

この監督の作品を見たのは「ほしのこえ」が最初でしたが、当時、ほぼ全ての作業を一人でやったという事実を耳にして、衝撃を受けました。

声も、ICレコーダーを使った宅録(しかもこたつの前で)だったとか。

TV番組で制作風景が放送されていたのがみるきっかけでしたが、カメラで撮った写真をフォトショップに入れて絵をおこしていたのを見て、「なんだ、これならおれにもできるじゃん!」と思って真似したものの、見事に挫折した覚えがあります 笑

それはさておき、作品をみていて、映像制作に関する技術的側面だけでなく、心の琴線に触れるような詩的な表現が上手いなと、不思議に思っていました。

そういう人もいると言ってしまえばそれまでかもしれませんが、過去が気になって調べたところ、なんと、大学では文学部の国文学専攻!

なおかつ会社勤めの時代は映像制作に従事していたということで、合点がいきました。

学際性を持った人物の明快な成功例のひとつと言えるのではないでしょうか。

今日はこの「学際性」というものについて書こうと思っています。

近年、「複眼的視野をもった・・・」とか、「複合型のアプローチ、境界領域的、学際的な・・・」といったスローガンが世の中至る所で叫ばれています。

それ自身は理想のかたちとして間違いのないものだと思います。

私自身そういった教育を受けてきました。

しかし、「上手くいけばジェネラリストだが、下手すればただの器用貧乏でしかない」ということをずっと個人の問題意識として抱えています。

単純に考えて、かけ算をして効果があるのはひとつひとつの数字が1より大きい時だけです。

2×2=4 になるし、1.1でも何乗もすれば大きな数字になりますが、0.5×0.5=0.25 と、悲惨な結果。

0.9の技能を二つ持つよりも、1.8の技能を一つ持ったほうがいいのではという疑問すら浮かび上がります。

あ、足し算ならいいのか 笑

結局のところ、ジェネラリストというのは、何か特定の領域でスペシャリストとしての能力を持ってはじめて到達できるのかもしれません。

東洋人は、西洋人と比較すると、短所を克服することに力を注ぐ傾向があるそうです。

一方の西洋人はというと、短所はほうっておいてとことんまで長所を伸ばす傾向がある。

短所を克服する段階で、長所が1を超えていればいいのですが・・・

どんなに狭い範囲に限定しても、誰にも負けない専門領域は持っておかねば、と思う今日この頃なのでした。

器用貧乏は避けたいところです。

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