たった3,000円ちょっとでプロユースの人気フォントを揃える方法

衝撃的でした。
事務的な書類づくりなら事足りるとしても、もともとOSにバンドルされている書体だけではつらくなるのが普通かと思います。
バンドルされていない定番書体はひとつづつ買い揃えていきたいですが、フォントファミリーひとつ揃えるために10万以上かかるというのは学生には不可能です。
涙目です。
でも、諦める必要はありません。
世界中の人々に愛される定番書体を一気に揃える方法があるので、それを紹介したいと思います。
紹介するのは、TrueType フォントパーフェクトコレクション
という本です。

一見、よくある使えないフリーフォントの寄せ集めみたいな装丁で、本屋の棚に置いてあっても確実にスルーしてしまうような感じですが、その中身は圧倒的です。
ちなみに、欧文書体が500種類、WindowsもMacも両方対応しています。
「500っていっても、どうせほとんど使えないんだろう」と思ったら大間違い。
変にクセがあったり奇をてらったようなものはなく、業界のスタンダードを押さえたチョイスだと思います。
例を挙げると、セリフ体区分では「Bembo, Baskerville, Bauer Bodoni, Bodoni, Caslon Old Face, Sabon, Copperplate Gothic, Times Roman, Granjon, Memphis, Egyptienne, City」など。
サンセリフのほうでは「Bank Gothic, Bell Gothic, Peignot, Franklin Gothic, Futura, Gill Sans, Syntax, Frutiger, Antique Olive, Eurostile, Helvetica, Univers」など。
ほかにも「スクリプト」「ディスプレイ」といった区分で使えるフォントが数多く収録されています。
全部まともに購入したら失神する値段になることは間違いありません。
もともと、Frutigerがなんとしても欲しくて探していたのですが、期待以上の発見でした。
説明不要かもしれませんが、折角なので念のため紹介しておきます(wikipediaより)。
フルティガー (Frutiger) は、スイス人アドリアン・フルティガー (Adrian Frutiger) によってシャルル・ド・ゴール空港の標識案内看板のためにデザインされたアルファベットのサンセリフ体書体。遠くから見たときの視認性に優れているとされ、サイン用書体として世界中の空港など交通案内用看板・標識類などに用いられているほか、印刷物等でも幅広く利用されている。そのスタイルの美しさから世界中のデザイナーから愛される書体である。
日本でも最近、この書体を採用する鉄道事業者が増えつつある。主なところでは、JR東日本の駅施設に掲示してある番線(ホーム番号)表示用や、東京地下鉄(東京メトロ)の駅構内サイン類における欧文表示用書体、京阪電気鉄道の各駅に掲示されている時刻表や、車体塗装変更時に採用された車両番号など、日本国内で流通している雑誌などの印刷物や広告、テレビ等の媒体でも見かける機会が増えつつある。
エレガントでありながら、明るさと活発さを兼ね備えたスタイルが特徴であり、同じフルティガーによるユニバースよりさらに有機的である。
ということで、話を戻すと、すでにOSにバンドルされている書体も収録されていますが、FuturaにしろHelveticaにしろ、ウエイトのバリエーションがとても豊富なので、確実にフォントファミリーを強化できます。
ただ、注意点はあって、フォント名が別名になっています。
例えばFrutigerは、Humanist777に、UniversはZurichという名前になっています。
とはいえ記述としては、Zurich (Bitstream Version of Univers)といった具合になっているのできちんと分かるかたちになっています。
どうしてこんなうまい話があるのか調べてみましたが、どうやら、これらのフォントを提供しているBitstream社が、本来の権利者であるLinotypeやMonotypeがデジタルフォントに参入する以前に、先にデジタル化を行ったらしいですが、当時タイプデザインに著作権というのがなかったためにこのような事態になったそうです。
但し、商標権は保護されるために名前は変更されているらしいです。
怪しい話に聞こえてきますが、2003年にBitstreamとLinotypeはライセンス契約を正式に結んでいるようなのでご心配なく。
あと、書体のデジタル化は全く別々におこなわれているので、見た目は同じでも、データとしては異なります。
まだ比較や確認はしていませんが、カーニングの設定なども全く同じとはいかないかもしれませんが、定番書体に触れ合えるだけで十分すぎるぐらいの価値があります。
これらのフォントはいつかきちんと揃えたいですが、お金のないうちは、定番書体に多く触れ合いながら、自分の引き出しを増やしていくにはもってこいだと考えています。
あとはAvenirやAvant Garde Gothic、Zapfinoのバリエーションも収録されればもっとうれしいのですが。
なにはともあれ、一家に一冊級のイチオシです!!
| 2009年01月08日 | 文字思考 | コメント&トラックバック(8)






コメント&トラックバック
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いつも見させてもらってます!
H20さんは多彩で脱帽です。
本すっごい気になります!
一枚のCD−Rでライセンスとかどうなってるんですか?
たくさんのPCにインストールできるんですか?
教えてください!!
2009 年 1 月 9 日 1:35 PM posted by from science room
コメントいただきありがとうございます。
まず、ライセンスの問題ですが、記載されている内容で該当する箇所を引用すると、
「本書の購入者に限り文書作成やグラフィックデザインなどにお使いいただけます。ただし、これらのフォントは個人の範囲で使用することを原則としています。著作権者に無断でデータの一部、もしくは全部を複製することは、個人での使用に限定した私的利用などの特別な場合を除き、法律によって禁止されています。」
といったかたちになっています。
私もまだ一台しかインストールしていませんが、「1ライセンスで5台まで」といった制約は記載されていませんし、ないものと思われます。
蛇足ですが、フォントそのもの、またはフォントデータ自体を含むプログラムなどの販売・配布を除けば商用利用可能です(例:印刷物の文字としての使用、ウェブサイトに表示するグラフィックでの使用、ゲームのグラフィックイメージでの使用など)。
こんなところでしょうか?
2009 年 1 月 10 日 1:21 AM posted by shimano
うぉ!素晴らしい本発見しなさった!
さっそく購入します。
2009 年 1 月 10 日 2:14 AM posted by nogata-design
わかりました!
丁寧にありがとうございます。
2009 年 1 月 12 日 1:20 PM posted by from science room
うわぁ〜これすごいな、
僕も早速買いにいきます!
あ、通りすがりです!
2009 年 1 月 25 日 10:06 PM posted by k0da2
おそくなってしまいました。
>>nogata-designさん
気に入る書体がたくさんあるといいですね!
>>kOda2さん
リンクからblog拝見させてもらいました!
同年代なんですね!
なんかうれしいです 笑
2009 年 2 月 3 日 1:22 AM posted by shimano
まずは、著作権者によって「商用利用」や「営利目的」とだけ書いた場合の匙加減はまちまちなので、著作権者に確認するのが一番良いと思います。
「これらのフォントは個人の範囲で使用することを原則としています。」とありますので、普通に考えると商用利用はライセンスに違反すると考えられます。
「制約は記載されていませんしないものと思われます」や「フォントそのもの、またはフォントデータ自体を含むプログラムなどの販売・配布を除けば商用利用可能です」も、判断が甘いのではないでしょうか?
印刷物としての文字としての利用:
印刷物を有償で販売→営利目的
印刷物が有償のイベントの広告→営利目的
印刷物デザインを仕事として対価を得た→営利目的
ウェブサイトに表示するグラフィック:
株式会社のサイトで利用→営利目的
バナー収入のある個人サイトで利用→営利目的
ゲームのグラフィック:
有償で販売しているゲーム→営利目的
改訂の版違いかもしれませんが、「印刷物やウェブサイトのグラフィックなど、視覚的に表示されるものの作成に使用する場合、商用利用が可能です。フォントそのもの、またはフォントデータ自体を含むプログラムなどの販売・配布は、別途、ビットストリーム社との契約が必要です。より詳細な商用利用条件についてはビットストリーム社へ直接お問い合わせください。」と記述されているという噂もありますので、仕事で使うつもりの方は、確認して購入したほうが良さそうです。
2009 年 6 月 10 日 5:51 PM posted by ゲスト
ちょっと大きい図書ならCD付きで置いてある!
さらにお買い得!むしろ買ってすらいない!
2009 年 8 月 9 日 10:01 PM posted by 匿名